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屋根の上のバイオリン弾き

 ビデオを整理していたら出てきた。
ずっと、もう1度みたいと思っていた。

 Traditional! 字幕は「しきたり」
学校の鑑賞教室で、見てきた娘が、しきたり
と叫んでいた!
 
 屋根の上、けっして居心地の良い場所ではない、むしろ
危ない場所で、バイオリンを弾く!
 物語を象徴するものなのだな。
19世紀の終わり、20世紀初頭・・そんな時代。

 ロシアの田舎に、ユダヤ人たちが暮らす村があって
人々は、貧しくても、伝統としきたりと、信仰を守って
おだやかに暮らしていた。
 娘の結婚相手は、父親が決める。縁談屋!の女性
もいて、持参金の無い娘は、父親より年上でも、お金持ちの
男やもめとの結婚ばなしを持ち込まれたりする。

 ジェーンオーステインの、「自負と偏見」を
思い出した。

 しかし、この素朴な村の娘達、若者達は、真摯に
この伝統に立ち向かい、親を説得刺せ、納得させ
ふさわしい相手を選んで行く。
  ユダヤの過越しの儀式も、家族で祝う素朴な
お祭りも、よき時代をよみがえらせる。

 しかし時代は進み、均衡は破れ、子ども達も
伝統や宗教を超えて、新しい家庭を作り始める。

 結婚式の場面で流れる主題歌「サンセット、サンライズ」
は、懐かしく暖かく、失われ行く、時代を惜しんで、切ない。

 かなり自由に自分達で相手を選ぶようになったとしても
異教徒との結婚は、けっして許されるものではなかった。
3女は、ロシアの村の青年と恋をして、ロシア正教の
教会で結婚式をあげた。

 父親は、けっして許さず、認めてと懇願する娘に
顔も見ないで、追い返す。
 最後には、承認でなく祝福を!と言う素晴らしい
言葉がでるのだが。
 しかしこの結婚の波紋は大きく、
しばらく平和に落ち着いていた、この村から追われることになる。

 しきたり、tradition この掟は厳しく、彼らは
離散し、世界中に地って行く。

 2回も続けてみてしまった。、自分の育ってきた環境や
運命!宿命と、重なるところもあれば、まったく違うところもある
 最後に、個人的に許せても、民族として許せない父親の
拒否に、娘は言う、承認出来なくても、祝福をして!と。
 これがキーワードか!

 伝統、信仰、宗教、歴史、それらを、篤く厳しく、又支えとして
生きる、彼らの、篤い生き方が、うらやましくもある。

 私は父に、結婚の承認を求めただろうか?
駄目とは言わ無かったと思うし、駄目だといっても
結婚したと思うけど。

 日は昇り日は沈み、月日は流れ、子どもは育って
親元をはなれて行く。

 
by popmamy | 2007-06-19 21:17 | 映画・DVD


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